= 宣告 =
【え~~!定年直前に癌発覚】
問診が近づいてきた
『本当になんなんだろー』
『腹括ろう』
『けどまだ何も言われてないし』
『こんなの なんだかドラマの1シーンのような』
問診がはじまった
ひと通り数値の説明を受け、許容外の数値については範囲内に収まるよう生活指導を受ける
『この年で生活指導か だめだよなー生活習慣ってものは 意思が弱いよなー 反省』
さて、問題の右脇腹付近のエコーの結果について話が始まる
「右腎臓になにか腫瘤が認められました、」
「悪性か良性かは腎臓自体を取って病理検査をしないと分かりませんが、腎臓の場合悪性腫瘍の確率が非常に高いので摘出手術をした方がいいですね」「手術方法は うんぬんかんぬん・・・・」
『え~~ いや参ったなー』
『なんでもいいから早く取ってもらう手術をお願いしよう』
「先生、早くできる手術でお願いします」 と次の瞬間先生に告げていた
「わかりました 一番早いオペができるのが・・・・ 2週間後の水曜日ですね ここでよろしいですか」
「はい よろしくお願いします」
「手術 入院の手続き等は看護師の指示に従って下さい これで今回のドックは全て終了となります、お疲れ様でした」
「ありがとうございました」
『いやー とりあえず 見つかって良かったと考えよう』
『そうだ 女房に電話しなくっちゃ なんて言うかな』
「あ~ もしもし (状況説明)」
「・・・・ しょうがない、できちゃたんだもんね」「とりあえず 取ってみてからからだね」
「そだねー 取ってからだねー」
『案外あっさりでよかった こんな時の女房の一言で救われる』
『そーいえば左耳が突発性難聴になって聞こえなくなった時も 「なっちゃたんだからしょうがない、 神様が左耳を休ませろってことよ」 なんて言ってたな その時も結構救われたっけなー』
『やっぱ 女は強いわー』